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召仕
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めしつかひ
窺はするに茲は
召仕の
丁稚和吉
糊賣お金の
許へ至り
委細を
聞より大きに驚き
直立歸りて
管伴に
如此の由
話たりしに忠兵衞もまた
驚嘆し此事
主個夫婦を
却説油屋五兵衞は町役人に
伴はれ坂本の自身番へ
到りしに
豫々心を
緩して
召仕し番頭久兵衞は高手小手に
縛められ居たるゆゑ五兵衞は久兵衞を見るや
否や
汝は/\
人面獸心なる奴かな五年
以來目を
緩め
然して如何だと
再度問れ今は
包もならざれば
自己は本町小西屋の
召仕なることより婚姻とまで
極しが
今朝箇樣々々の
醫師來りて大藤の娘お光は
云々と云たりしに
主個長左衞門は大きに驚き
直管伴の忠兵衞を