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取違
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とりちが
八幡樣の
裏の
渡し
場へ
出ようと
思つて、
見當を
取違へて、あちらこちら
拔け
裏を
通るうちに、ざんざ
降りに
降つて
來た、ところがね、
格子さきへ
立つて、
雨宿りをして、
出窓から
此間から
何かと
奧齒に
物の
挾まりて一々
心にかゝる
事多し、
人には
取違へもある
物、
何をか
下心に
含んで
隱しだてゞは
無いか、
此間の
小梅の
事、あれでは
無いかな、
夫れならば
大間違ひの
上なし