トップ
>
取着
>
とりつ
ふりがな文庫
“
取着
(
とりつ
)” の例文
床
(
とこ
)
わきの
袋戸棚
(
ふくろとだな
)
に、すぐに
箪笥
(
たんす
)
を
取着
(
とりつ
)
けて、
衣桁
(
いかう
)
が
立
(
た
)
つて、——さしむかひに
成
(
な
)
るやうに、
長火鉢
(
ながひばち
)
が
横
(
よこ
)
に、
谿河
(
たにがは
)
の
景色
(
けしき
)
を
見通
(
みとほ
)
しに
据
(
す
)
ゑてある。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どうも困るな、こんな
取着
(
とりつ
)
き
身上
(
しんしょう
)
で、そんな
贅沢
(
ぜいたく
)
な
真似
(
まね
)
なんかされちゃ……。何だか知んねえが、その
引物
(
ひきもの
)
とかいう物を
廃
(
よ
)
そうじゃねえか。」
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
乳母 チッバルトどのゝ
死骸
(
なきがら
)
に
取着
(
とりつ
)
いてお
泣
(
な
)
きゃってでござります。
彼方
(
あち
)
へ
往
(
い
)
かしゃるなら
案内
(
あんない
)
をしませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
お春の頬に
取着
(
とりつ
)
くにぞ、あと叫びて
立竦
(
たちすく
)
める、
咽喉
(
のんど
)
を伝ひ胸に入り、腹より
背
(
せな
)
に
這廻
(
はひまは
)
れば、声をも
得
(
え
)
立てず身を
悶
(
もだ
)
え
虚空
(
こくう
)
を
掴
(
つか
)
みて
苦
(
くるし
)
みしが、はたと
僵
(
たふ
)
れて前後を失ひけり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あ。」とばかりにいらへて姉上はまろび入りて、ひしと
取着
(
とりつ
)
きたまひぬ。ものはいはでさめざめとぞ泣きたまへる、おん
情
(
なさけ
)
手
(
て
)
にこもりて
抱
(
いだ
)
かれたるわが胸
絞
(
しぼ
)
らるるやうなりき。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“取着”で始まる語句
取着手
取着端