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卯辰山
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うたつやま
ふりがな文庫
“
卯辰山
(
うたつやま
)” の例文
欄に
倚
(
よ
)
りて伸上れば半腹なる尼の
庵
(
いおり
)
も見ゆ。
卯辰山
(
うたつやま
)
、霞が峰、
日暮
(
ひぐらし
)
の丘、一帯波のごとく連りたり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
卯辰山
(
うたつやま
)
の山の
端
(
は
)
にあって、霞を
絡
(
まと
)
い、霧を吸い、月影に姿を開き、
雨夜
(
あまよ
)
のやみにも
灯
(
ともし
)
一つ、百万石の昔より、
往来
(
ゆきき
)
の旅人に袖をあげさせ、手を
翳
(
かざ
)
させたものだった、が、今はない。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
胎毒
(
たいどく
)
ですか、また案じられた
種痘
(
うえぼうそう
)
の頃でしたか、
卯辰山
(
うたつやま
)
の下、あの
鶯谷
(
うぐいすだに
)
の、中でも奥の寺へ、祖母に手を
引
(
ひか
)
れては参詣をしました処、山門前の坂道が、両方
森々
(
しんしん
)
とした
樹立
(
こだち
)
でしょう。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
苦笑
(
にがわらひ
)
をして
又
(
また
)
俯向
(
うつむ
)
いた……フと
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
くと、
川風
(
かはかぜ
)
に
手尖
(
てさき
)
の
冷
(
つめた
)
いばかり、ぐつしより
濡
(
ぬ
)
らした
新
(
あたら
)
しい、
白
(
しろ
)
い
手巾
(
ハンケチ
)
に——
闇夜
(
やみ
)
だと
橋
(
はし
)
の
向
(
むか
)
うからは、
近頃
(
ちかごろ
)
聞
(
きこ
)
えた
寂
(
さび
)
しい
處
(
ところ
)
、
卯辰山
(
うたつやま
)
の
麓
(
ふもと
)
を
通
(
とほ
)
る、
陰火
(
おにび
)
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“卯辰山”の解説
卯辰山(うたつやま)は、石川県金沢市にある山である。金沢城から見て東(卯辰の方角)に位置することから名づけられたとの説があるが、卯辰の方角には位置していない。宇多須山(うたすやま)、向山(むかいやま)、夢香山(むこうやま)、臥竜山(がりゅうざん)、春日山(かすがやま)等多数の別名がある。卯辰山一帯は「卯辰山公園」として整備されている(日本の歴史公園100選)。
(出典:Wikipedia)
卯
漢検準1級
部首:⼙
5画
辰
漢検準1級
部首:⾠
7画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“卯辰”で始まる語句
卯辰
卯辰集