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みぎうち説明せつめいりやくしてもよいものがある。しかしながら、一應いさおうはざつとした註釋ちゆうしやくはへることにする。以下いかこううてすゝんでく。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
巌路いわみちへ踏みはだかるように足を拡げ、タタと総身に動揺いぶりれて、大きな蟹が竜宮の女房を胸に抱いて逆落しの滝に乗るように、ずずずずずと下りてく。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
門口より見るに、土間の中央にとうを折りべて火を燃やし、大いなる鐵のなべりたり。その下に火を吹く童ありて、こなたへ振り向くを見ればピエトロなり。
同時に、少し横なぐれになるまで、身にふりれて、今度は、友染のつまて、白足袋で飛ぶように取って返すと、お悦が、私の手を取るがはやいか、引出すのに、真暗まっくらになって、木戸口へついて出た。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)