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切迫
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せっぱく
ふりがな文庫
“
切迫
(
せっぱく
)” の例文
けれど、それはゆうべの問題ではなく、もう
日限
(
にちげん
)
の
切迫
(
せっぱく
)
してきた、
御岳
(
みたけ
)
の山における
兵学大講会
(
へいがくだいこうえ
)
の
奉行
(
ぶぎょう
)
を
命
(
めい
)
ぜられた
長安
(
ながやす
)
の
下準備
(
したじゅんび
)
や
手配
(
てくば
)
りの
評議
(
ひょうぎ
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
切迫
(
せっぱく
)
した尿意と
慾情
(
よくじょう
)
とかゆみと
夢遊
(
むゆう
)
と地形とユダヤ横丁の
掟
(
おきて
)
と動くクレーンと動く箱詰め器械と、これだけのものが長いトンネルのように
繋
(
つな
)
がっている。
地獄街道
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
はじめてこのフランスの古い小説をしみじみ読んでいますが、そのお
蔭
(
かげ
)
でだいぶ僕も今日このごろの自分の
妙
(
みょう
)
に
切迫
(
せっぱく
)
した気持から救われているような気がしています。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
ことに二十九日朝のラジオはアナウンサーの切々たる情感をこめた声をとおして、戒厳司令官の兵に対する原隊復帰
勧告
(
かんこく
)
の言葉をつたえ、いよいよ事態の
切迫
(
せっぱく
)
を思わせた。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
それから三日目、またまたかれらは、
事態
(
じたい
)
のますます
切迫
(
せっぱく
)
したのを知る一新事件にであった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
もし漢青年が
今日
(
こんにち
)
のように
切迫
(
せっぱく
)
した時局を知ったなら、彼は
立
(
た
)
ち
処
(
どころ
)
に
故山
(
こざん
)
に帰り、
揚子江
(
ようすこう
)
と
銭塘口
(
せんとうこう
)
との下流一帯を
糾合
(
きゅうごう
)
して、一千年前の
呉
(
ご
)
の王国を興したことだろう。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
利かない
切迫
(
せっぱく
)
に追いつめられているらしい
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とにかく時刻は
切迫
(
せっぱく
)
していることだし、事件が事件だから、すぐその筋へしらせなければたいへんであったから、黒川団長は重態の身をもかえりみず、房枝とスミ枝とを急がせて
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
実は蝋山教授を
煩
(
わずら
)
わして食道や気管を切開し、その宝石の
有無
(
うむ
)
をしらべるつもりだったけれど、
怪
(
あや
)
しいベルの音を聞くと、早くも
切迫
(
せっぱく
)
した事態を
悟
(
さと
)
り、
荒療治
(
あらりょうじ
)
ながら決行したところ
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
今や醤買石と王老師の間柄は、
湯気
(
ゆげ
)
の出るほど
切迫
(
せっぱく
)
していた。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“切迫”の意味
《名詞》
切迫(せっぱく)
危機などが差し迫ること。
期限などがおしつまること。
(呼吸や脈などの)速さや間隔などが急になること。
(出典:Wiktionary)
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
迫
常用漢字
中学
部首:⾡
8画
“切迫”で始まる語句
切迫塞
切迫詰