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其錠
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そのぢやう
けれども
次に
愛ちやんは
前に
氣のつかなかつた
窓帷の
所へ
來ました、
其背後には
殆んど五
尺位の
高さの
小さな
戸がありました、
愛ちやんは
其小さな
黄金の
鍵を
其錠に
試み
其上には
小さな
黄金造りの
鍵が
只一つあつたばかり、
愛ちやんは
最初、
此鍵が
大廣間の
戸の
何れか一
枚に
附屬してるに
違ひないと
思ひました、が
悲しいことには、
其錠が
大き
過ぎても
亦小さすぎても