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先触
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さきぶ
ふりがな文庫
“
先触
(
さきぶ
)” の例文
旧字:
先觸
「そこらまでは、沿道の村々みな、
先触
(
さきぶ
)
れどおり、兵糧、
松明
(
たいまつ
)
の供えなど、抜かりなきよう見えたが——この辺には、行届いておらぬかにみゆるが」
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六月十日に着いた将軍の御召馬は、言わば西から続々殺到して来る関東方の
先触
(
さきぶ
)
れに過ぎなかった。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ともかく、二人の
先触
(
さきぶ
)
れ小僧が、小川湯へつくと、
他
(
ほか
)
に
浴客
(
おきゃく
)
があろうがなかろうが、
衣類
(
きもの
)
の
脱
(
ぬ
)
ぎ場をパッパッと掃きはじめ、
蓙
(
ござ
)
を敷く、よきところへ着物を脱ぐ入れものをおく。
旧聞日本橋:23 鉄くそぶとり(続旧聞日本橋・その二)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
車掌は受取ったなり向うを見て、
狼狽
(
あわ
)
てて出て行き数寄屋橋へ停車の
先触
(
さきぶ
)
れをする。
尾張町
(
おわりちょう
)
まで来ても回数券を持って来ぬので、今度は老婆の代りに心配しだしたのはこの手代で。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
えへん! えへん! と
咳払
(
せきばら
)
いの声が、
先触
(
さきぶ
)
れのように廊下を流れて来る。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「いや疲れたよ」と隼人が云った、「——御苦労だが
先触
(
さきぶ
)
れにいってくれ」
ちくしょう谷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
初めは、軒々に
佇
(
たたず
)
んで、かたまり合っていたり、各戸の店頭に腰かけなどして、町中が雑談笑声に賑おうていたが、やがて
更
(
ふ
)
けて来た
夜靄
(
よもや
)
のうちを、
先触
(
さきぶ
)
れの先駆二、三騎
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ひとまず宗像ノ
大宮司
(
だいぐうじ
)
をたのんで行こう。
先触
(
さきぶ
)
れには、南遠江守、
曾我
(
そが
)
ノ左衛門の両名駈けろ。……もし大宮司に二の足がみえたらすぐ戻って来い。攻め破って通るまで」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
疲労のあまり、もしや彼が、そこに横たわってでもいたらと、
先触
(
さきぶ
)
れを急いだのであった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
実は、今日これへ参ったのも、その皇叔の二夫人を護って、汝南へ赴く途中の関羽どののことばによって拙者が
先触
(
さきぶ
)
れにきた次第である。——すぐ古城を出て二夫人の車を迎えに出られたい
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「えらい早耳だの。……そうか、なるほど。早馬で次々
先触
(
さきぶ
)
れしたものだな」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つづいて十一月二日頃には、江戸へ着く予定という道中からの
先触
(
さきぶ
)
れ。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先触
(
さきぶ
)
れが告げた。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
触
常用漢字
中学
部首:⾓
13画
“先”で始まる語句
先
先刻
先方
先生
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先日
先祖
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