“先触”のいろいろな読み方と例文
旧字:先觸
読み方割合
さきぶ52.2%
さきぶれ47.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そこらまでは、沿道の村々みな、先触さきぶれどおり、兵糧、松明たいまつの供えなど、抜かりなきよう見えたが——この辺には、行届いておらぬかにみゆるが」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六月十日に着いた将軍の御召馬は、言わば西から続々殺到して来る関東方の先触さきぶれに過ぎなかった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
新任の勤番支配が何用あって、先触さきぶれもなく自身出向いて来られたかということは、この家の執事を少なからず狼狽ろうばいさせました。
そしてまた、この愛情が先触さきぶれにすぎなかったも一つの新しい愛は、クリストフの心を奪い、そこにあるあらゆる他の光を薄らがせてしまった。