予感よかん)” の例文
旧字:豫感
たとえ、はっきりとあたまかんがえなくとも、一にせよ、その予感よかんとらえられたのかもしれない。いつになく、とおしずかな気持きもちで、かれは、くものゆくのをじっと見守みまもっていました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
もとより、ここで呂宋兵衛と出会であおうとは、ゆめにも予感よかんをもたないのだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
にわかにむなさわぎがして、くら予感よかんがしてきた。
無益むえき予感よかんに似たその光が
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
不吉ふきつ予感よかん……
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いわつばめは、不吉ふきつ予感よかんがしたように、いきいきとしたかおをくもらしました。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さすがの民部みんぶにもそれをはばむことはできない。かれはとちゅうの変をあんじ、伊那丸じしんがとおく旅する危険を予感よかんしているが、孝の一ごん! それをさえぎる文字もじは、兵法にもなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)