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久
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しば
ふりがな文庫
“
久
(
しば
)” の例文
汽車は
久
(
しば
)
らく停つてゐたが、
暁方
(
あけがた
)
になつて出ると、間もなく飛ぶやうに走る。と、森の中のステーションへ来て停つたまゝ、なか/\出ない。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
彼は眼を皿のようにして、
久
(
しば
)
らく相手の顔をまじまじと見つめていたが、ようやく最後に、『それじゃあお前さまは、軍隊にお勤めになった方じゃごわせんのかい?』
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
今に伯母さんが——私の
家
(
うち
)
では
此家
(
ここ
)
の夫人を伯母さんと言いつけていた——伯母さんが出て来て
好
(
い
)
いように仕て呉れると、其を頼みにしていると、
久
(
しば
)
らくして伯母さんではなくて
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
やや
久
(
しば
)
らくして、今のは錯覚ではなかろうかと思い直す頃に、また一つどんと鳴った。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
久
(
しば
)
らく眺めていたけれど、彼にはその人物がいったい男なのか女なのか、さっぱり分らなかった。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
久
(
しば
)
らく文壇を
彷徨
(
うろうろ
)
している
中
(
うち
)
に、当り作が漸く一つ出来た。批評家等は筆を揃えて皆近年の佳作だと云う。私は書いた時には左程にも思わなかったが、然う言われて見ると、成程佳作だ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
お政が坐舗を出るや
否
(
いな
)
や、文三は今までの
溜涙
(
ためなみだ
)
を一時にはらはらと落した。ただそのまま、さしうつむいたままで、
良
(
やや
)
久
(
しば
)
らくの間、起ちも上がらず、身動きもせず、黙念として坐ッていた。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
カテリーナ、俺もずゐぶん
久
(
しば
)
らく酔ひ心地にならなかつたやうだな。え?
ディカーニカ近郷夜話 後篇:03 怖ろしき復讐
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
久
(
しば
)
らく
藻掻
(
もが
)
いて居る
中
(
うち
)
に、ふと
足掻
(
あが
)
きが自由になる。と、
領元
(
えりもと
)
を
撮
(
つま
)
まれて、高い高い処からドサリと落された。うろうろとして其処らを視廻すけれど、何だか変な淋しい真暗な処で、誰も居ない。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
間もなく誰か
慌
(
あわ
)
ただしく玄関へ駈けこんだ気配がして、そこで何か
久
(
しば
)
らくごそごそやっているようだったが、やがて長靴の音がどたばたと近づいて来ると、扉があいて、プローシカが入って来た。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
畏
(
おそ
)
ろしい思をしているのか?
恍惚
(
うっとり
)
とした顔に映る内の
想
(
おもい
)
が無いから、何を思ッていることかすこしも解らないが、とにかく
良
(
やや
)
久
(
しば
)
らくの間は身動をもしなかッた、そのままで十分ばかり経ったころ
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
“久”の意味
《形容動詞》
(ひさ) 長く時を経るさま。いく久しいさま。
(出典:Wiktionary)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
“久”を含む語句
永久
良久
常久
久濶
長久
大久保
久闊
佐久間象山
尾久
承久
久高
久保田万太郎
久住
久吉
徳久利
久米
意久地
久留米絣
久遠
久振
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