世話好せわずき)” の例文
徘徊はいくわいめぐり/\て和歌山わかやまの平野村と云へる所にいたりける此平野村に當山派たうざんは修驗しゆけん感應院かんおうゐんといふ山伏やまぶしありしが此人甚だ世話好せわずきにて嘉傳次を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
世話好せわずきなのが、二人ふたりつて、これかたはらかべけると、つばめでもがんでもなかつた。するところ樓臺亭館ろうだいていくわん重疊ちようでふとしてゆる𢌞めぐる、御殿造ごてんづくりの極彩色ごくさいしき
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ええ三沢もずいぶん世話好せわずきですから」
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こゝに又和歌山の城下じやうかより五十町みち一里半ほどざいに平澤村といふ小村こむらあり此處へ先年せんねん信州者にて夫婦にむすめ一人ひとりつれし千ヶまゐりの平左衞門と申者來りぬ名主なぬし甚兵衞は至て世話好せわずきにて遂に此三人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
致し居るくらゐの事にて一向世帶にはかまはぬ人なり又酒は元より大酒故日毎ひごとに一二升づつ飮ぬ日とてはなく然れども今は何一ツ不自由ふじいうなくくらし居けるが兎角とかくひと世話好せわずきにて丸龜の城下は勿論近隣きんりんの村々まで困窮こんきうの者へは米錢を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)