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世話好
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せわずき
徘徊し
廻り/\て
和歌山の平野村と云へる所に
到りける此平野村に
當山派の
修驗感應院といふ
山伏ありしが此人甚だ
世話好にて嘉傳次を
世話好なのが、
二人立つて、
此を
傍の
壁へ
懸けると、
燕でも
雁でもなかつた。
圖する
處は
樓臺亭館、
重疊として
緩く
𢌞る、
御殿造りの
極彩色。
爰に又和歌山の
城下より五十町
道一里半ほど
在に平澤村といふ
小村あり此處へ
先年信州者にて夫婦に
娘一人を
連し千ヶ
寺參の平左衞門と申者來りぬ
名主甚兵衞は至て
世話好にて遂に此三人を
致し居る
位の事にて一向世帶には
構はぬ人なり又酒は元より大酒故
日毎に一二升づつ飮ぬ日とてはなく然れども今は何一ツ
不自由なく
暮し居けるが
兎角に
他の
世話好にて丸龜の城下は勿論
近隣の村々まで
困窮の者へは米錢を