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不二
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ふじ
ふりがな文庫
“
不二
(
ふじ
)” の例文
稲ちゃんは
不二
(
ふじ
)
やでお菓子を買い、
不二
(
ふじ
)
やでコーヒーをのむのに(鶴さん)つき合って、それから市ヶ谷へ行ったら六時ごろです。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
見るからに画家らしい二人の男は川口亜太郎とその友人の
金剛蜻治
(
こんごうせいじ
)
、女は亜太郎の妻
不二
(
ふじ
)
、やがて三人が岳陰荘の玄関に着くと
闖入者
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
上河内岳の下には
生木割
(
なまきわり
)
、少し離れて白峰山脈南半の盟主笊ヶ岳、
千挺木
(
せんちょうぎ
)
、七面山。南には遠く
不二
(
ふじ
)
の高根、近く大菩薩の連山。
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
さまれる物から
不二
(
ふじ
)
の峯
幽
(
かすか
)
にみえて
上野谷中
(
うへのやなか
)
の花の
梢
(
こずゑ
)
又いつかはと心ほそしむつましきかきりは宵よりつとひて舟に乗て送る千しゆと
云所
(
いふところ
)
にて船を
秋日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
日本には新婚旅行で来たんだそうな、例によって
不二
(
ふじ
)
山のはなしが出たが、新婚旅行だけに果して登ってはいなかった。
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
▼ もっと見る
鏡面には雲一つ見えない空に
不二
(
ふじ
)
に似た山が聳えている。それは不思議でも何でもない。けれどもその山は見上げる限り、一面に野菜に
蔽
(
おお
)
われている。
不思議な島
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
藤田
不二
(
ふじ
)
君がヴォルフ協会に対して、マッコーマックに歌わせるのは困ると言って抗議すると
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
面
(
おもて
)
八句を庵の柱に懸置き、
弥生
(
やよひ
)
も末の七日、明ぼのゝ空
朧々
(
おぼろおぼろ
)
として、月は有明にて光をさまれるものから、
不二
(
ふじ
)
の峰かすかに見えて、上野
谷中
(
やなか
)
の花の
梢
(
こずえ
)
またいつかはと心細し。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
溜池に枯れし柳もしだれけりみ冬は
小
(
ち
)
さき
不二
(
ふじ
)
のよく見ゆ (一三一頁)
文庫版『雀の卵』覚書
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
霧時雨
(
きりしぐれ
)
不二
(
ふじ
)
を見ぬ日ぞ面白き
闇への書
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
秀
(
ひい
)
でては
不二
(
ふじ
)
の
岳
(
たけ
)
となり
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何処
(
どこ
)
からでも
不二
(
ふじ
)
山が見えて、いつでも陽気のいいような、見え透いた虚言はつかないがいい。
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
藤田
不二
(
ふじ
)
氏の桐製のキャビネット説は確かに傾聴すべきで、日本などの家庭でも使っている桐の白木の箪笥が、あの通り衣服保存の役目を十分に果しているのでも分るように
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
駿河なる
不二
(
ふじ
)
の
高嶺
(
たかね
)
をふり仰ぎ大きなる網をさと拡げたり
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ほのしろき
浅夜
(
あさよ
)
不二
(
ふじ
)
なれ帆柱の高きは青き
燈
(
ひ
)
をぞ
点
(
つ
)
けたる
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
白妙の
不二
(
ふじ
)
を
畔木
(
あぜき
)
の
遥
(
はる
)
に見て子らは犬追ふ霜田つづきを
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
古池に寒うしだれし枯柳向うに小さく白き
不二
(
ふじ
)
見ゆ
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“不二”の意味
《名詞》
二つとないこと。唯一。無二。
目には二つに見えるが、実は一つであること。一如。同一。
手紙などの末尾に添える語。
《固有名詞》
「富士山」の異称。
(出典:Wiktionary)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
“不二”で始まる語句
不二家
不二山
不二麿
不二子
不二夫
不二屋
不二峰
不二庵
不二形
不二雄