“不二子”の読み方と例文
読み方割合
ふじこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤彦君は、『ありがたう。おれにいただかせろ』といつた。こゑは既にかすかで、一語一語骨が折れる風であつた。夫人の不二子ふじこさんは護符を以て俯伏うつぶしてゐる赤彦君のかしらでた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
姉の不二子ふじこさんは今年二十二歳、仲々の才媛で、内地ないちの女学校を卒業した上、外交官の伯父さんの監督で、二年程欧洲へ勉強に行っていたこともある位、類なき美貌の上にこの閲歴えつれきだから
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)