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三井
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みつい
ふりがな文庫
“
三井
(
みつい
)” の例文
番町の火は今や
五味坂
(
ごみざか
)
上の
三井
(
みつい
)
邸のうしろに迫って、
怒涛
(
どとう
)
のように暴れ狂う
焔
(
ほのお
)
のなかに西洋館の高い建物がはっきりと浮き出して白くみえた。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
三井
(
みつい
)
の絹店の店頭では、女たちが反物をひろげ、店員は「極度ののろさと
真面目
(
まじめ
)
さと
鄭重
(
ていちょう
)
さ」とで、それに接している。
日本のこころ
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「あの男は
三井
(
みつい
)
へ入ったよ。
迚
(
とて
)
も大きなところへ入るような腕はないんだが、手引があって裏門から入ったんだね。もう一人
蟇公
(
がまこう
)
って男がいたろう?」
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
中村は今ベルリンの
三井
(
みつい
)
か何かに勤めている。三重子もとうに結婚したらしい。小説家堀川保吉はある婦人雑誌の新年号の口絵に偶然三重子を発見した。
早春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いざとなると
容赦
(
ようしゃ
)
も
未練
(
みれん
)
もない代りには、人に
因
(
よ
)
って取り扱をかえるような軽薄な態度はすこしも見せない。
岩崎
(
いわさき
)
や
三井
(
みつい
)
を眼中に置かぬものは、いくらでもいる。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
すると、魚屋のいうのには、京都の
三井
(
みつい
)
さんの注文で、鮎の洗いをつくったこれはあらだという。
鮎の食い方
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
ちっと気を大きくして
山気
(
やまき
)
を出せ、山気を出せ、あんなけちけちした男に心中立て——それもさこっちばかりでお相手なしの心中立てするよりか、こら、お豊、
三井
(
みつい
)
か
三菱
(
みつびし
)
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
昔、
三井
(
みつい
)
であったか、
鴻池
(
こうのいけ
)
であったかのお嬢様が、ある時、述懐して言うことには
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
岩崎
三井
(
みつい
)
にも少々融通してやるよう相成るべきかと
内々
(
ないない
)
楽しみにいたしおり候
初孫
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
構うことあ無えやナ、
岩崎
(
いわさき
)
でも
三井
(
みつい
)
でも
敲
(
たた
)
き
毀
(
こわ
)
して酒の
下物
(
さかな
)
にしてくれらあ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
御一新の御東幸の時にも、
三井
(
みつい
)
の献金は三万両だったが八兵衛は五万両を献上した。またどういう仔細があったか知らぬが、維新の際に七十万両の古金銀を石の
蓋匣
(
かろうど
)
に入れて地中に埋蔵したそうだ。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「
駿河町
(
するがちょう
)
の
三井
(
みつい
)
に通っております」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三井
(
みつい
)
と
三菱
(
みつびし
)
を除けば日本ではまあ
彼所
(
あすこ
)
位なもんですから、使用人になったからといって、別に私の体面に関わる事もありませんし、それに仕事をする区域も広いようですから
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「細井君のところは
三井
(
みつい
)
様のご家来らしいです」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
なるほど、
三井
(
みつい
)
が賞味したわけだと
合点
(
がてん
)
した。
鮎の食い方
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「
三井
(
みつい
)
です。三井はもっとうまいんですがね。この絵はあまり感服できない」と一、二歩さがって見た。「どうも、原画が技巧の極点に達した人のものだから、うまくいかないね」
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と三輪さんは
三菱
(
みつびし
)
も
三井
(
みつい
)
も差別がない。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
“三井”で始まる語句
三井寺
三井楽
三井八郎右衛門
三井寺山
三井物産
三井王国
三井親和
三井倶楽部
三井養之助