“華奢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゃしゃ59.1%
きやしや26.8%
かしゃ9.1%
くわしや2.6%
はで1.2%
おしやれ0.3%
かしや0.3%
くしや0.3%
キヤシヤ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無言でうなずきながらふところの中で君太郎の華奢きゃしゃな手を握りしめていたが、私もこの時ほど君太郎をいとおしく感じたことはなかった。
生不動 (新字新仮名) / 橘外男(著)
その爲に武士をてたといふひどい跛者ちんばで、身體も至つて華奢きやしや、町人のやうに腰の低い、縞物などを着た、至つて碎けた人柄です。
若い顕官たち、殿上役人が競うように凝った姿をして、馬やくらにまで華奢かしゃを尽くしている一行は、田舎いなかの見物人の目を楽しませた。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
実際平安朝は表面は衣冠束帯華奢くわしや風流で文明くさかつたが、伊勢物語や源氏物語が裏面をあらはしてゐる通り、十二単衣ひとへでぞべら/\した女どもと
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
華奢はでな、娑婆っ気の強い人だっただけ、唄の師匠は来る、芸妓は来る、役者は来る、始終うちのなかが賑やかだったのである。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
靈魂よ、汝の輪廓に這ひよる脆い華奢おしやれな獸の哲理を知れ。翼ある聲。眞實の放逸。再び汝はほろぶる形象かたちに祝福を乞はねばならぬ。
聖三稜玻璃:02 聖三稜玻璃 (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
臙脂えんじむらさきあかあかと、華奢かしやのきはみの絵模様に
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
華奢くしや街家まちやよそに見て
妄動 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
新しい奈良の都の住人は、まださうした官吏としての、華奢キヤシヤな服装を趣向コノむまでに到つて居なかつた頃、姫の若い父は、近代の時世装に思ひを凝して居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)