“ようこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葉子38.5%
蓉子15.4%
妖狐7.7%
妖蠱7.7%
燿子7.7%
腰鼓7.7%
養子7.7%
鷹戸7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新橋しんばしを渡る時、発車を知らせる二番目のベルが、霧とまではいえない九月の朝の、けむった空気に包まれて聞こえて来た。葉子ようこは平気でそれを聞いたが、車夫は宙を飛んだ。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
女は酒井蓉子ようこという、ある劇団の女優であった。大川のある作品が、この劇団によって脚光を浴びた時、彼は蓉子と相識った。しかし同じ頃、米倉もまた蓉子と知りあった。
黄昏の告白 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
那須野ヶ原の古樹のくいに腰を掛け、三国伝来の妖狐ようこを放って、殺生石の毒をあびせ、当番のワキ猟師、大沼善八を折伏しゃくぶくして、さて、ここでこそと、横須賀行の和尚の姿を、それ、髣髴ほうふつして
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
巫男子の衣を著け冠幘かんさく帯素し皇后と寝居し相愛夫婦のごとし、上聞いて侍御を究治す。巫后と妖蠱ようこ呪詛じゅそし女にして男淫するを以て皆つみに伏す、皇后を廃して長安宮に置くと。
妹の燿子ようこは、綾子の学校友達で、綾子より一つ上の十五、これは五月の陽のような朗かで、採りたてのトマトのような新鮮な感じのする少女でした。
水中の宮殿 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
道清みちきよめの儀といって、御食みけ幣帛みてぐらを奉り、禰宜ねぎ腰鼓ようこ羯鼓かっこ笏拍手さくほうしをうち、浄衣を着たかんなぎ二人が榊葉さかきはを持って神楽かぐらを奏し、太刀を胡籙やなぐいを負った神人かんどが四方にむかって弓のつるを鳴らす。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
長男の一郎と、長女の甲子と、次女の乙子と、夫人の里の遠縁の者の娘で甲子や乙子の世話をする養子ようこと、一郎の同級生の澤と、女中ののぶと鉄と、別荘番のじいやとばあやがいた。
九月一日 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
造兵司ぞうへいし雑工戸ざっこうこ主鷹司たかづかさ鷹戸ようこなどとかいう様な、一定世襲の職業を持ったものを申すのであります。