“葉子”の読み方と例文
読み方割合
ようこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葉子ようこは、学校から帰ると大急ぎで野原へ出て、いつぞや森先生が仰有おっしゃった、お好きな花を抱えきれないほどたくさんに摘みとった。
先生の顔 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
新橋しんばしを渡る時、発車を知らせる二番目のベルが、霧とまではいえない九月の朝の、けむった空気に包まれて聞こえて来た。葉子ようこは平気でそれを聞いたが、車夫は宙を飛んだ。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
叔父は学校から帰って来た末の妹の葉子ようこと何やら話し乍ら歩いている。少し俯向き加減に懐手をし乍らゆっくりと歩いている。葉子が何やら時々くすくすと笑っているらしい。
恩人 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)