“みづち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミヅチ
語句割合
30.0%
30.0%
10.0%
大虬10.0%
水蛇10.0%
蛟蝄10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とどろ立つあをみづち
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
璧をちて河を渡りける時、河の神の、璧を得まくおもふより波を起し、みづちをして舟をはさましめおどし求むるに遇ひしが、吾は義を以て求むべし、威を以ておびやかすべからずとて
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
いにしへより此の毒にあたる人、幾許いくばくといふ事をしらず。死してみづちとなり、或は霹靂はたたがみふるうてうらみむくたぐひは、其の肉をししびし(ほ)にするとも飽くべからず。さるためしはまれなり。
或は鬼となりみづちとなりてたたりをなすためし、往古いにしへより今にいたるまでかぞふるに尽しがたし。
武蔵人と吉備中国きびのなかつくにの人が、河伯かわのかみまた大虬みづちひさごを沈めよと註文せしに沈め得ず、由ってその偽神なるを知り、また斬り殺した二条の話あるを見ると、竜類は瓢を沈め能わぬ故、忌むとしたのだ。
アルゴスの都に近き古井戸の中にハイドラと称する九頭の水蛇みづちがあつて屡々人畜を悩ましたのをハーキユリーズが退治する話
毒と迷信 (新字旧仮名) / 小酒井不木(著)
また男を取り殺した例も出でおる。わが国に古くミヅチなる水のばけものあり。『延喜式』下総しもうさ相馬そうま郡に蛟蝄みづち神社、加賀に野蛟のづち神社二座あり。