“みぞ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
92.9%
2.5%
溝渠2.5%
針孔0.5%
0.5%
針眼0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうだ、あのとき私は、銀玉に見惚みとれていた。横に細いみぞのある銀玉だった。ああ、そうすると……あの銀玉に薬が入っていたのだ。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そこで、与八の仕事場が、同時に学校になって行くのも、水いたってみぞの成るが如く、極めて自然なものでありました。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そして家の者らを批判しなくても、自分と彼らとを隔つる溝渠みぞを感じていた。彼は確かにそれを誇張して見ていたであろう。
「おかあさんは、がわるくなって、とおらないから、ちょっといと針孔みぞにとおしておくれ。」と、おっしゃいました。
赤い実 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちくちくと、っていられますうちに、いとみじかくなっていとさきが、針孔みぞからぬけてしまったのです。おかあさんは、あたらしいいとさきゆびほそくしてはりあなにとおそうとなさいました。
赤い実 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼はもう三分間ほど前から針のみぞに糸を通そうとしていたが、それがどうも巧くゆかないので、部屋の暗さに腹をたてたり、しまいには糸にまで当たりちらして
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
灰色のあなたを針眼みぞ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
上海シャンハイみぞるゝ波止場はとばあとにせり
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)