“みすぼら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見窄50.0%
見窶14.3%
貧弱14.3%
憔悴7.1%
見寥7.1%
身窄7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これに対して、精鋭をうたわれた皇軍の飛行機は、三百台ばかりが飛んでいたが敵の大空軍に較べて、なんと見窄みすぼらしく見えたことであったか。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
私はこれ程繁昌な巷に立って見窶みすぼらしい唖娘の姉が、取るに足らない草花なぞを売って、果してそれを気にとめて買ってくれる人が少しでもいるのであろうか——これは
可哀相な姉 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
農業と伐材きこりとを稼業なりわいとしているらしい、その部落のそれらの家々は、小さくもあれば低くもありして、貧弱みすぼらしかった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
見れば他のは佐渡牛といふ種類で、一頭は黒く、一頭は赤く、人間の食慾を満すより外には最早もう生きながらへる価値ねうちも無い程にせて、其憔悴みすぼらしさ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とほかゝりしに深編笠ふかあみがさかぶりて黒絽くろろ羽織はおりのぼろ/\したるを如何にも見寥みすぼらしき容體なりをしてうたひをうたひながら御憐愍々々ごれんみん/\と云つゝ往來にたつて袖乞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何という身窄みすぼらしい葛岡になったことでしょうか。わたくしは、玄関で一目見たときに、かえって「あら」と言って、噴出して笑ってしまったくらい、彼は憔悴しょうすいしていました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)