“みすぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見窄70.1%
見窶13.4%
身窄6.0%
見悄3.0%
見痿1.5%
見瘻1.5%
貧羸1.5%
身搾1.5%
身萎1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見窄みすぼらしい安居院の屋根には、疫病やみのやうな鴉が一羽とまつて、をりをり頓狂な聲を出してそこらをきよろきよろ見まはしてゐる。
飛鳥寺 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
クレエルの耳輪は、自然に岩にはまつた金粒よりも余計に光りがあるのではない。それとは反対に鉄は最初実に見窶みすぼらしい様子をしてゐる。
それにつけても、これがわたしの精一つぱいのおつくりなんだと思ふと、妙に身窄みすぼらしく自分の肩のあたりが眺められる。
散歩 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
それを羨まし気に見ながら、同年輩おないどしの、見悄みすぼらしいなりをした、洗晒しの白手拭をかぶつた小娘が、大時計の下に腰掛けてゐる、目のシヨボ/\した婆様ばあさんの膝に凭れてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
正面の大鏡に映った吾輩の立姿の見痿みすぼらしいのに気が附くと、チャキチャキの江戸っ子もショゲ返らざるを得なかったのだ。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あんまり見瘻みすぼらしい処へ通いますから、家柄にも拘わると思いまして、それほど気に入ったひとなら、当宅うちへ引取って召使ってはどうかと勧めましたけれども、安島は、そんな事はない。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
乾枯ひからびた薔薇ばらなどを口實いひわけほどに取散とりちらして貧羸みすぼらしうかざった店附みせつき
君とともに身搾みすぼらしく歩みたる時と
忘春詩集:02 忘春詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
札幌の普通の住家は室内は綺麗でも外観が身萎みすぼらしい。土ほこりを浴びた板壁の板がひどく狂って反りかえっているのが多い。
札幌まで (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)