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『飛鳥寺』
ふりがな文庫
『
飛鳥寺
(
あすかでら
)
』
私が飛鳥の里に來たのは、秋も半ばを過ぎて、そこらの雜木林は金のやうに黄いろく光つてゐた。つい門先の地面を仕切つた、猫の額ほどの畑には、蕎麥の花が白くこぼれてゐた。纖細な、薄紅い鷽の脛のやうな莖が裾をからげたままで、寒さうに立つてゐる。程近い …
著者
薄田泣菫
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「三田文学」1911(明治44)年3月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
蹂躙
(
ふみにじ
)
持堪
(
もちこた
)
見窄
(
みすぼ
)
鷽
(
うそ
)