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見窶
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みすぼ
ふりがな文庫
“
見窶
(
みすぼ
)” の例文
(葬儀人夫立って、下手のバラックの中に入る。やがて
見窶
(
みすぼ
)
らしい棺桶をかつぎ出す。うしろに主人と男の子、老母出て来る。)
或る別れ
(新字新仮名)
/
北尾亀男
(著)
クレエルの耳輪は、自然に岩に
嵌
(
はま
)
つた金粒よりも余計に光りがあるのではない。それとは反対に鉄は最初実に
見窶
(
みすぼ
)
らしい様子をしてゐる。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
どの顔にも歓びと生活の
幸
(
さち
)
が輝いている。自分のごとく
懊悩
(
おうのう
)
の陰影をひきずっている者はない。心の
見窶
(
みすぼ
)
らしさがあの群れの中では目立つ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夕方なぞ
見窶
(
みすぼ
)
らしい平服で散歩するふりをして駐在所を出ると、わざと人目を忍んだ裏山伝いに、丘の上の深良屋敷の近くに忍び寄って、木蔭の暗がりに身を潜めつつ
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
一体に食う方にかけては贅沢で、金のある時には洋食だ
鰻
(
うなぎ
)
だとむやみに多量に取寄せて独りで食ってしまうが、身なりはいつでも
見窶
(
みすぼ
)
らしい風をして、床屋へ行くのは極めて稀である。
まじょりか皿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
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殊
(
こと
)
にテオドラ嬢の父は元老院議官であったが、英国のセネートアの堂々たる生活ぶりから期待したとは打って変った
見窶
(
みすぼ
)
らしい生活が意に満たないで、不満のある度に一々英国公使に訴え
四十年前:――新文学の曙光――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
また、自分のすがたが——いや心がいかにも
見窶
(
みすぼ
)
らしく思えて
負
(
ひ
)
け
目
(
め
)
を感じるらしいのである。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
間
(
かん
)
の消息が詳しく
素破抜
(
すっぱぬ
)
いてありますが、その時に正木先生は、
見窶
(
みすぼ
)
らしい
紋付
(
もんつき
)
、
袴
(
はかま
)
の姿で、教授連の拍手に取巻かれながら、頭を抱えて、こんな不平を云われたものです。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
とにかく、こんな
見窶
(
みすぼ
)
らしい流転をする幅では決してない。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分という者が、こんなに
見窶
(
みすぼ
)
らしく見えた事はなかった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
窶
漢検1級
部首:⽳
16画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当