“ほりものし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彫物師38.9%
刺青師27.8%
彫刻師11.1%
彫青師5.6%
入墨師5.6%
刻彫師5.6%
彫金師5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心持こゝろもちばかりの追善供養ついぜんくようを致しやして、良人に命があらば、何卒どうぞ帰って親子四人よったり顔が合わしていと、無理な願掛がんがけをして居りやんした、此の観音さまは上手じょうず彫物師ほりものしが国へ来た時
と云ったが、脊中の刺青がれましてしゝ滅茶めっちゃになりましたから、直ぐ帰りに刺青師ほりものしへ寄って熊にほりかえて貰い、これからくまの亥太郎と云われました。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
もう、大したことはないんだけれど、一時ひとしきりは大病でね、内の病院に入っていたんです。東京で私が姉妹きょうだいのようにした、さるお嬢さんの従兄子いとこでね、あの美術、何、彫刻師ほりものしなの。
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……そうでしょう? 金五郎さんも男なら、いったん約束したことは、忘れはしないでしょ? あたしだって、すこしは知られた彫青師ほりものしさ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「そうか。そんなら、これを彫った京次郎という彫青師ほりものしの頭文字じゃ。……へえエ、これまで、気づかんじゃったが、……」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「庄右衛門っていうのは文身庄ほりしょうといって、あまり評判のよくない入墨師ほりものしの親分ですが」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天守てんしゆ魔物まもの何時いつからむよ。飛騨国ひだのくに住人じうにん日本につぽん刻彫師ほりものし菊之丞きくのじやうまご菊松きくまつ行年ぎやうねんつもつて七十一歳しちじふいつさい
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私の父は彫金師ほりものしだった。しかし、おもにゴム人形だとか石鹸せっけんなどの原型を彫刻していた。父がいつも二三人の弟子でしを相手に仕事をしている細工場へ私は好んで遊びに行った。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)