“べにすゞめ”の漢字の書き方と例文
語句割合
紅雀100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供々々したほつそりした人! まるで紅雀べにすゞめが私の足下にぴよい/\跳んで來て、その小さな羽根に私をのせてやらうと云つてるやうな氣がした。私は無愛想だつた。
材料を支那に取つた「紅雀べにすゞめふた幕と「鬼を見て来た男」ひと幕は不気味な物である代りに「妖惑えうわくする女」や「隅の部屋」の様な大甘おほあまな喜劇を取合せて気分の平衡を計つてあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
時々とき/″\悪戯いたづらをして、その紅雀べにすゞめ天窓あたまむしつたり、かなりやを引掻ひつかいたりすることがあるので、あの猿松さるまつては、うつかり可愛かあいらしい小鳥ことり手放てばなしにして戸外おもてしてはけない
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あか着物きものる、みいちやんの紅雀べにすゞめだの、あを羽織はおり吉公きちこう目白めじろだの、それからおやしきのかなりやの姫様ひいさまなんぞが、みんなで、からかいにつては、はなたせる、手拭てぬぐひかむせる
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それからみいちやんのやうなのは可愛かあいらしいのである、吉公きちかうのやうなのはうつくしいのである、けれどもそれは紅雀べにすゞめがうつくしいのと、目白めじろ可愛かあいらしいのと些少ちつとちがひはせぬので、うつくしい
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)