“猿松”の読み方と例文
読み方割合
さるまつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時々とき/″\悪戯いたづらをして、その紅雀べにすゞめ天窓あたまむしつたり、かなりやを引掻ひつかいたりすることがあるので、あの猿松さるまつては、うつかり可愛かあいらしい小鳥ことり手放てばなしにして戸外おもてしてはけない
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この猿松さるまつめ馬鹿野郎めとひとり心の中でののしり、ソレカラ山本の家にも事実は云われぬ、れがあらわれて奥平の不面目ふめんもくにもなれば、わざわいかえって私の身にふって来て如何どんな目に逢うか知れない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
木曾谷の支配が名古屋県総管所(吉田猿松さるまつの時代)のあとをうけ、同県出張所から筑摩県ちくまけんの管轄に移るまでの間で、明治三年の秋から明治五年二月まで正味二年足らずの短い月日に過ぎなかったが
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)