“へいたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
平坦67.1%
兵站28.0%
兵端1.2%
平担1.2%
平旦1.2%
平淡1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その眺望に引きつけられて、幾度も来て見るごとにいよいよ気に入ったので、近い平坦へいたんな太田の原から、兄を連れて来て取極とりきめたのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
だから彼も必然的に頭山満とまじわりを結んで、濛々たる関羽髯かんうひげを表道具として、玄洋社の事業に参劃し、炭坑の争奪戦に兵站へいたんの苦労を引受けたり
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いよい兵端へいたんを開く時には浜御殿はまごてん、今の延遼館えんりょうかんで、火矢ひやげるから、ソレを相図あいずに用意致せとう市中に布令が出た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
けれども彼らのあとに来る少年や幼童については、自分らの労苦の上に立って貰って、とにかく平担へいたんな道を安楽に歩かせたいとねがうのだ。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
おたがいの心の持ちようによっては俗界の中心にあってもほとんど遁世とんせいのごとき心境がたもてると思う。われわれにその心がけさえあればいかなる境遇きょうぐうにあっても平旦へいたんの気を養う機会のなきはない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
宗助そうすけきはめてみじかい其時そのとき談話だんわを、一々いち/\おもうかべるたびに、その一々いち/\が、ほとんど無着色むちやくしよくつていゝほどに、平淡へいたんであつたことみとめた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)