“はんし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
半紙53.3%
藩士16.7%
半死10.0%
叛詩3.3%
判紙3.3%
反思3.3%
斑子3.3%
版師3.3%
藩史3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きな雨になったので、坂をあがりつめた処にあった家の簷下のきした駈込かけこんでみると、その戸口に半紙はんしってあるのが見えた。
指環 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
中津なかつ奥平おくだいら藩士はんしの数、かみ大臣たいしんよりしも帯刀たいとうの者ととなうるものに至るまで、およそ、千五百名。その身分役名を精細にわかてば百余級の多きに至れども、これを大別たいべつして二等に分つべし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
上流かわかみの毒汁が幾分いくぶんでも流れ込んでいるので、もう五つ六つの鱣が腹をかえして片泳かたおよぎをしていた。そこにもまた皮粕を入れた。山女や岩魚いわながまた七八尾半死はんしになって浮いて来た。
岩魚の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
潯陽楼じんようろうの壁に、あなたは叛詩はんしを書いたではありませんか。自分もいま、見とどけて来た。明々白々、あれまで、書いてしまっては消しようもない」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潯陽楼じんようろうの壁に、不敵な叛詩はんしをしるした犯人、宋江を即刻からめれ、一ときたりとも時をうつすな」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
木之助があけようとして手をかけた入口の格子こうし硝子に「諸芸人、物貰ものもらい、押売り、強請ゆすり、一切おことわり、警察電話一五〇番」と書いた判紙はんしってあった。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
しかも他の部分の静粛なありさまを反思はんしせしむるに足るほどになびいたなら——その時が一番閑寂かんじゃくの感を与える者だ。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また天宝中巴人はじん太白廟前の大松を伐る、老人ありて止むれど聴かず、老人山に登り斑子はんしと呼ぶと群虎出で巴人をんだ、また嘉陵江側に婦人あり
版師はんしの指はうもあらうか。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
その柳生藩に、百歳あまりの一風宗匠いっぷうそうしょうという、きた藩史はんしみたいな人物があった。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)