“はぢし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
恥知33.3%
33.3%
恥死33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
美濃守殿みののかみどののことから、其方そち潔白けつぱくいて、ひどく感心かんしんしたのだつたな。まつた其方そち卑劣ひれつな、強慾がうよくな、恥知はぢしらずの人間にんげんばかりおほ土地とちで、めづらしい潔白けつぱく高尚かうしやう人間にんげんだ。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
狡猾かうくわつ恥知はぢしらずで、齒切はぎれがわるくて何一なにひとのない人間にんげんばかりのんで土地とちだ。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
得言はぬ貫一が胸には、ことわりに似たる彼の理不尽を憤りて、責むべき事、なじるべき事、ののしるべき、言破るべき事、はぢしむべき事の数々はくが如く充満みちみちたれど、彼は神にもまされる恩人なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いかるべきか、この時。恨むべきか、この時。はぢしむべきか、悲むべきか、さけぶべきか、ののしるべきか、責むべきか、彼は一時に万感の相乱あひみだれて急なるが為に、吾を吾としも覚ゆる能はずして打顫うちふるひゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
四條金吾頼基しでうきんごよりもとの夫人の出産前に書かれた消息などは、女人のことといへば、表向きは濟ましかへるがならひの僧侶など、恥死はぢしんでもよいほど濶達な、ありのままに出産の悦びを表してゐるものだ。