“なな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナナ
語句割合
62.4%
32.3%
奈々1.1%
成程々々1.1%
1.1%
1.1%
那々1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白きは空を見よがしに貫ぬく。白きものの一段を尽くせば、むらさきひだあいの襞とをななめに畳んで、白きを不規則なる幾条いくすじに裂いて行く。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其処そこななツになる子供が喧嘩けんかをしてどぶへ落ちたとやら、衣服きもの溝泥どぶどろだらけにして泣きわめきながら帰って来る。小言がその方へ移る。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
生れた世子は亀丸かめまると名づけられたが、信濃守はたいそうな溺愛できあいぶりで、しぜん生母のひな女も大切にされ、その名の一字を取って奈々ななの方と呼ばれるようになったし
屏風はたたまれた (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
成程々々なな成程なッ。いや、こりゃてまえ、ちと了簡が若うがした。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夏場の市はからきし不景気で、ななツ半時分だと露天みせ日覆ひおいの影もそう長くは延びていない頃だのに、みちは人影もまばらで、熱い陽あしがはすかいに背中をあぶるばかりだった。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
「くさいがい、くさいなな好かんがい。健、くさいななほん好かんがい。」
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
「お那々なな、謡え! 幸若こうわか、舞え! 伴作ばんさく々々鼓を調べろ!」
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)