“せんぷ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浅膚21.4%
賤婦21.4%
戦斧14.3%
先夫7.1%
千夫7.1%
宣付7.1%
宣布7.1%
船夫7.1%
賤夫7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余が文章の踈雑そざつなりしが為め、或は意気昂揚して筆したりしが為か、かくも誤読せらるゝに至りたるは極めて残念の事と思ふが故に、余は不肖を顧みず、浅膚せんぷを厭はず、是より「評論」紙上に於て
あんずるにいにしえは麦・稲の穂をくに、二つの小管こくだなわを通してつなぎ、これを握り持ちはさみて穂を扱きしなり、秋収の時に至れば、近隣の賤婦せんぷ孀婆そうば是が為にやとはれ、もっくことを得たり。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
一個の男は黒色のほうを着て戦斧せんぷをひっ提げ、次の大男は赤地金襴きんらん戦袍せんぽう卍頭巾まんじずきんといういでたち。また三番目の野太刀を持ったひょろ長い男は緑衣りょくいであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それであとに取り残された細君が、喜いちゃんを先夫せんぷの家へ置いたなり、松さんの所へ再縁したのだから、喜いちゃんが時々うみの母に会いに来るのは当り前の話であった。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
仏経に見る鶏の輪廻譚りんねばなしを少し出そう。仏が王舎城にあった時、南方の壮士、力千夫せんぷに敵するあって、この城に来るを影勝王が大将とす。
阿Qは大総統の上諭に依って国史館に宣付せんぷして本伝を立てたことがまだ一度もない。——英国の正史にも博徒列伝というものは決して無いが、文豪ヂッケンスは博徒別伝という本を出した。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
天下にみちている反信長の陣営では、よろこんで、それをあらゆる機会に悪用し宣布せんぷするにちがいない。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いずれも、わざと姿すがたをかえておりますが、小幡民部こばたみんぶはかたがたしい武芸者風ぶげいしゃふう巽小文治たつみこぶんじと申すはもと浜名湖はまなこ船夫せんぷの子とかにて目じるしにはつね朱柄あかえやりをたずさえております。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
略奪から賤夫せんぷが生まれる。敵によって糧を得よといういやしむべき格言は、この種の癩病らいびょうやみを作り出した。それをなおすにはただ厳酷な規律あるのみである。