“しにく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シニク
語句割合
仕難23.5%
仕悪17.6%
屍肉17.6%
為難17.6%
仕憎11.8%
仕惡5.9%
脂肉5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そりゃあいけねえ。下手に荒らされると、こっちの仕事が仕難しにくくなる。じゃあ御免なせえ。わっしもすぐに出かけます」
半七捕物帳:52 妖狐伝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「それで……どうも弱ったな、君のように冷たい顔をして居ると、話が仕悪しにくくてしようが無い……」
判官三郎の正体 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「墓場の屍肉しにくから、りんぐらいのものはとれるか知らないか、赤光しゃっこうを出す薬液などがとれるものか。ばかばかしい」
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三四日前に橋の上で逢つたきり、名も知り顔も知れど、口一ついたではなし、さればと言つて、乗客と言つては自分と其男と唯二人、隠るべきやうもないので、素知そしらぬ振も為難しにくい。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
多「何うも自分ではお断りが仕憎しにくいから、大概の事はわしの処へ行って相談して呉れと、まず言抜いいぬけに云いますよ、れはなアとてもな無駄でございます」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何故なぜかならば爲替かはせ見通みとほしのごときことは、多數たすう商人しやうにん多數たすう經濟界けいざいかいひとには理解りかい仕惡しにく問題もんだいであり内國市場ないこくしぢやう状況じやうきやうばかりでこれ判斷はんだん出來できぬ。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
老朽の脂肉しにくを養うとも、心のそこには、なおいささかの良心でもあろうかと、はじめは敬老の念を以て対したが、はからざりき、心身すでに腐れ果て、今のごとき大逆の言を平気で吐こうとは。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)