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為難
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しにく
ふりがな文庫
“
為難
(
しにく
)” の例文
一つには、九代目団十郎に対抗する為には、団十郎の
為難
(
しにく
)
い所に出ねばならぬという事情があった。団十郎は、女形にはまず、極度に不向きであったからである。
役者の一生
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
三四日前に橋の上で逢つた
限
(
きり
)
、名も知り顔も知れど、口一つ
利
(
き
)
いたではなし、さればと言つて、乗客と言つては自分と其男と唯二人、隠るべき
様
(
やう
)
もないので、
素知
(
そし
)
らぬ振も
為難
(
しにく
)
い。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
昇なんぞは
蚊蜻蛉
(
かとんぼ
)
とも思ッていぬが、シカシあの時
憖
(
なま
)
じ
此方
(
こっち
)
から手出をしては益々向うの思う坪に
陥
(
はま
)
ッて
玩弄
(
がんろう
)
されるばかりだシ、かつ婦人の前でも有ッたから、
為難
(
しにく
)
い我慢もして遣ッたんだ
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
為
常用漢字
中学
部首:⽕
9画
難
常用漢字
小6
部首:⾫
18画
“為”で始まる語句
為
為事
為方
為替
為人
為様
為体
為合
為来
為業