“素知”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そし96.4%
そしら3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と屏風を開けて入り、其の人を見ると、秋月喜一郎という重役ゆえ、源兵衞はきもつぶし、胸にぎっくりとこたえたが、素知そしらぬていにて。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
およそ父の弱点が喜びさうなところをいて、素知そしらぬ顔で父の気分を持ち直させることに、気敏けざと幇間ほうかんのやうな妙を得てゐた。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
呼出よびいだ突合つきあはせの上吟味有りけるに長庵三次に向ひ拙者せつしやは村井長庵と申町醫なり貴樣には何といふひとなるや見し事も無き御方なりと素知そしらぬ顏して云ひけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
欵待もてなし置て早々文藏方へいたり只今我等方へ御侍士一人御入にて斯樣々々かやう/\の御尋ねあり貴樣に後暗き事の有べき樣なけれど一おう申聞ると申せしに文藏は内心ないしんぎよつとなせしかども素知そしらぬ體にて其は一向心當りもなしと申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)