仕悪しにく)” の例文
旧字:仕惡
訳を云ひて頼めども聞かぬゆゑ、おどしのためにぬきし刀にて、誤り殺すと云ふ仕悪しにくき仕草をも、充分たっぷりにこなしたり。この役はこの人の外やつて見る人もあるまじ。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
「それで……どうも弱ったな、君のように冷たい顔をして居ると、話が仕悪しにくくてしようが無い……」
判官三郎の正体 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ドシ/\雨の降ってる最中に可愛い情夫おとこを出してやるは、何うも人情仕悪しにくいものでございますんで、お若さんは頻りに止めますから、伊之助もそれではと小歇こやみになるまで見合すことにいたし
仮令よし何様どんな訳で出来たからってお前の子に違いないものだから、手放して他人ひとるは人情として仕悪しにくかろう、それは己もく察してはいるが……、此の子供等が独り遊びでもするようになって見な