“ころう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
固陋53.4%
虎狼22.4%
鼓楼8.6%
古老5.2%
狐狼3.4%
古陋1.7%
孤陋1.7%
故老1.7%
鼓樓1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
知識の乏しい官憲や固陋ころうな思想をもっているものの言動やによって、或る程度の、場合によっては少からぬ、抑制をこうむってはいた。
そして意見がましいことをいうのに、虎狼ころうのような心になっている私は、床の間の置物をつかんで、姉に投げつけようとした。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
土塀の先は石垣で、土地が低くなっており、そこに時を告げる鼓楼ころうがあるのだが、ここからは見えなかった。その紅葉の間の右隣りは首実検の間であり、左側になっていた。
古老ころうの伝える所によると、前田家では斉広以後、斉泰なりやすも、慶寧よしやすも、煙管は皆真鍮のものを用いたそうである、事によると、これは、金無垢の煙管にりた斉広が
煙管 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あおいの紋のついた提灯ちょうちんさえあればいかなる山野を深夜独行するとも狐狼ころう盗難に出あうことはないとまで信ぜられていたほどの三百年来の主人を失ったことをも忘れさせた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
無より有を生ぜしめ、古陋ころうを捨てて、新鋭につくの法じゃ。この道こそは、協力一つ。わし一人の力で、何んともなるべきことではない。調所も協力してくれた。久光も、してくれた。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
独窓のもとでこそかえって研究は徹底すると独学孤陋ころうの徳を讃美して居る。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
こんな相談は、故老ころうに限ると思って呼んだ。どうだろう。万一の事があるとなら、あえて宮浜の児一人でない。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
聞て三五郎是は有難しと後について大方丈を通拔とほりぬけ鼓樓ころうの下をくゞりて和尚の座敷の縁側えんがはまかり出平伏なすに此時可睡齋かすゐさいは靜かにころもの袖をかき合せながら三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)