“こうた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウタ
語句割合
小唄75.0%
小歌10.7%
小謡5.4%
更闌3.6%
幸太1.8%
更長1.8%
竹枝1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そいつがまた筋書きどおり、笛には縁の深い小唄こうたのお師匠さんというんだから、どう見たっておあつらえ向きの相手じゃござんせんか」
おのが手作りの弁天様によだれ流して余念なくれ込み、こと三味線しゃみせんのあじな小歌こうたききもせねど、夢のうちには緊那羅神きんならじんの声を耳にするまでの熱心、あわれ毘首竭摩びしゅかつま魂魄こんぱくも乗り移らでやあるべき。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
小謡こうたを口に小名木川の橋を過ぎながら、ふと思いついたのが麻布あざぶ我善坊がぜんぼうの伯父隈井九郎右衛門くまいくろうえもんのこと。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ある星月夜ほしづくよの事でございましたが、私はおいと一しょに更闌こうたけてから四条河原へそっと忍んで参りました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
……今朝とうとう幸太こうた喧嘩けんかをしてしまった、おれはがまんして来た、きょうまでずいぶんできないがまんをして来たんだ、けれどもどうせいつかはこうなる。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
(然もそれは私が、寒き夜の更長こうたけし徒然の儘に、涙をフツと、燭台の灯火ともしびを吹き消した心で、何心なく詠むだ……さうです、つまらない歌反古なのぢやありませんか………)
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
〽圓遊すててこ、談志の釜掘り、遊三ゆうざのよかちょろ、市馬いちばの牡丹餅——今もこういう寄席の竹枝こうたが、時おり、児童こどもくちにのぼる。
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)