“小謡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうたい72.7%
こうた27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松之助は少しまえに寝てしまい、ひっそりと静かになった組長屋のかなたから、なにか祝い事でもあるのだろう、小謡こうたいのさびたこえが聞えて来た。
日本婦道記:糸車 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「これこれ。煽立おだてやんな。落ちぶれたなら声も落ちつろう。ただ小謡こうたいよりもふしが勝手で気楽じゃまで……」
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
されば、清洲の町人友閑ゆうかんをお招きなされて、常々、舞と小謡こうたを遊ばしておられるのをいつのまにか、この方も見様みよう真似まねで覚えてしもうたのだ。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小謡こうたを口に小名木川の橋を過ぎながら、ふと思いついたのが麻布あざぶ我善坊がぜんぼうの伯父隈井九郎右衛門くまいくろうえもんのこと。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)