“きやうじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
狂人38.1%
強靭33.3%
強靱23.8%
郷人4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何でも、自分の記憶の底に沈んで居る石塊いしころの一つの名も、たしか『高沼繁』で、そして此名が、たしか或る狂人きやうじんの名であつた様だ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
つまり戰爭は、決して自分たちの精神に傷を與へはしなかつた。かへつて自分たちの皮膚を(面の皮もろとも)強靭きやうじんにした。傷つかぬ魂が、強靭な皮膚に包まれてゐるのだ。一種の不死身である。
毎日まいにちかならあせでぐつしりとしめるので、強靱きやうじん纎維せんゐちからもろつて、あきつめたい季節きせつまでにはどうしても中途ちうとで一へねばならぬと勘次かんじ自慢じまんしてひもほこりくははつてよごれてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この地に生れた文人で今も非常な尊敬を郷人きやうじんから受けて居るバルザツクはその少年の日にこの古塔の下や広場の木立こだちの中で常に遊んで居たと云ふ事である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)