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強靭
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きやうじん
ふりがな文庫
“
強靭
(
きやうじん
)” の例文
平次の
強靭
(
きやうじん
)
な記憶力は、日本橋本銀町の淺田屋——江戸長者番附の小結どころに坐る大店の騷動を忘れてゐる筈もなかつたのです。
銭形平次捕物控:119 白紙の恐怖
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
つまり戰爭は、決して自分たちの精神に傷を與へはしなかつた。かへつて自分たちの皮膚を(面の皮もろとも)
強靭
(
きやうじん
)
にした。傷つかぬ魂が、強靭な皮膚に包まれてゐるのだ。一種の不死身である。
三島由紀夫:ナルシシスムの運命
(旧字旧仮名)
/
神西清
(著)
きりやうも滿更でないのが、何だつて馬鹿/\しく
強靭
(
きやうじん
)
な舌を持つて生れたことだらうと、平次は氣の毒にさへなるのでした。
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長い間輕業小屋で
鍛
(
きた
)
へた
強靭
(
きやうじん
)
な身體と、恐ろしい氣轉とで、ともすれば平次と八五郎の手を
免
(
まぬ
)
れて逃出さうとしましたが、久し振りに錢形平次の掌から投げられた五六枚の錢に
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次は手品
遣
(
つか
)
ひの口上のやうな事を言ふと、輪鍵にくゞらせた馬の尾が外の釘穴からの操作で、スルスルと動いたと思ふと、なんの不都合もなく、細くて
強靭
(
きやうじん
)
な紐に代りました。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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氣が付いて見ると、槍の目釘の穴には、
強靭
(
きやうじん
)
な細い紐が結んであり、その紐に引かれて、槍の穗は欄間の蔀に引きあげられ、やがて其處から手が出て、器用に外へ引出してしまひました。
銭形平次捕物控:282 密室
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ほんの五六尺の
麻繩
(
あさなは
)
ですが
強靭
(
きやうじん
)
で
逞
(
たくま
)
しくて、これは全く物凄いものです。
銭形平次捕物控:114 遺書の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“強靭”の解説
強靭(きょうじん)は、
(日常用語):強くて粘りがあること。強くてしなやかなこと。
(工学用語):強度(硬度)と靭性を兼ね備えた固体状態。強度は変形や破壊に耐える、臨界応力で機械的性質の代表例であるが、実際の破壊に対する安定性は強度だけでは決まらず、固体に亀裂を入れてその亀裂の進展しにくさを測定し、靭性とする。この強度と靭性を兼ね備えた状態を強靭であるという。つまり強度と靭性の両立した状態であり、その代名詞として安来鋼(やすきはがね)が有名である。
(出典:Wikipedia)
強
常用漢字
小2
部首:⼸
11画
靭
漢検準1級
部首:⾰
12画
“強”で始まる語句
強
強請
強情
強力
強靱
強飯
強盗
強者
強面
強談