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かんざ
語句 | 割合 |
簪 | 33.3% |
燗冷 | 33.3% |
閑坐 | 33.3% |
流して
打歡び是迄
種々と厚く御世話に
預りし上只今の其御
言葉此御
恩は
命に
代ても
報じ
難し實は御
察の通り
僅の
路銀を
遣ひ
盡し此程は
櫛簪しを
持行見せければ利兵衞の妻は見覺えのあるお
菊が
簪しなる
故大に
驚き夫利兵衞に
斯と
告げしに利兵衞も是を
居たたまらぬ風で、
冷汗を流しつゝ居室へ入つた道臣は、
燗冷ましの酒を手酌でグイ/\飮んだ。
心の
中はいざ知らず、
袈裟に
枯木の身を包みて、山水に白雲の跡を
逐い、
或は
草庵、或は
茅店に、
閑坐し漫遊したまえるが、
燕王今は皇帝なり、万乗の尊に
居りて、一身の安き無し。