“おきやう”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
御経	57.1%
御經	14.3%
経文	14.3%
聖経	14.3%

御経

御経（おきやう）に節（ふし）をつけて外道踊（げだうをどり）をやつたであらう一寸（ちよツと）清心丹（せいしんたん）でも噛砕（かみくだ）いて疵口（きずぐち）へつけたら何（ど）うだと、大分（だいぶ）世（よ）の中（なか）の事（こと）に気（き）がついて来（き）たわ。

高野聖 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

御經

私（わし）にはこれまで讀（よ）んだ御經（おきやう）より、餘程（よつぽど）難有（ありがた）くて涙（なみだ）が出（で）た。まことに善知識（ぜんちしき）、そのお庇（かげ）で大（おほ）きに悟（さと）りました。

旅僧 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花(著)

経文

今しも破蚊帳（やぶれがや）を法衣（ころも）の様に纏（まと）つて、顔を真黒に染めた一人の背の高い男が、経文（おきやう）の真似をしながら巫山戯（ふざけ）て踊り過ぎるところで。

鳥影 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)

聖経

聖経（おきやう）の中にある有名な文句、比喩（たとへ）なぞが、普通の人の会話に交るのは珍しくも無い。娘の連はいづれも美しい珠数の袋を懐にして、蓮華寺へと先を争ふのであつた。

破戒 (新字旧仮名) ／ 島崎藤村(著)