“おうじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
王子56.8%
皇子18.2%
凹字13.6%
往時9.1%
往事2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其内、稲次郎は此辺で所謂即座師そくざし繭買まゆかいをして失敗し、田舎の失敗者が皆する様に東京に流れて往って、王子おうじで首をくくって死んだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
召使めしつかいの女官じょかんたちはおおさわぎをして、あかさんの皇子おうじいて御産屋おうぶやへおれしますと、御殿ごてんの中はきゅう金色こんじきひかりでかっとあかるくなりました。
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
山の横腹に掘りかけて、凹字おうじ形が六七分できた頃に打ちすてられたごうの一番奥のところ。土と岩の入れまじった黒い壁と床。
胎内 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
素材の史糸ししはどこまで史家の糸で織って行きたいと思うし、またすこしでも往時おうじの実際を紙背しはいに読む読者の試案にもなろうかと、折にふれお目にかけているにすぎない次第である。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かえりみて往事おうじ回想かいそうするときは情にえざるものなきを得ず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)