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往時
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おうじ
ふりがな文庫
“
往時
(
おうじ
)” の例文
上野寛永寺
(
うえのかんえいじ
)
の楼閣は早く兵火に
罹
(
かか
)
り
芝増上寺
(
しばぞうじょうじ
)
の本堂も
祝融
(
しゅくゆう
)
の
災
(
わざわい
)
に
遭
(
あ
)
う事再三。
谷中天王寺
(
やなかてんのうじ
)
は
僅
(
わずか
)
に傾ける五重塔に
往時
(
おうじ
)
の
名残
(
なごり
)
を
留
(
とど
)
むるばかり。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
素材の
史糸
(
しし
)
はどこまで史家の糸で織って行きたいと思うし、またすこしでも
往時
(
おうじ
)
の実際を
紙背
(
しはい
)
に読む読者の試案にもなろうかと、折にふれお目にかけているにすぎない次第である。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
果実は
小粒
(
こつぶ
)
状の
堅
(
かた
)
い
分果
(
ぶんか
)
で、灰色を
呈
(
てい
)
して
光沢
(
こうたく
)
があり、
蒔
(
ま
)
けば
能
(
よ
)
く
生
(
は
)
えるから、このムラサキを栽培することは、あえて
難事
(
なんじ
)
ではない。ゆえに
往時
(
おうじ
)
は、これを畑に作ったことがあった。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
弁護士の看板を掲げた家のやけに多いのに眼をみはり、毎日うろうろ
赤毛布
(
あかゲット
)
の田舎者よろしくの体で歩きまわっていたのも、無理がなかった、とまあ、
往時
(
おうじ
)
の自分をいたわって置きたい。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
“往時”の意味
《名詞・形容動詞》
過ぎ去った昔。昔日。
(出典:Wiktionary)
往
常用漢字
小5
部首:⼻
8画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“往”で始まる語句
往
往来
往々
往來
往生
往昔
往還
往復
往古
往反