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凹字
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おうじ
ふりがな文庫
“
凹字
(
おうじ
)” の例文
凹字
(
おうじ
)
型の古びた木枕を頭部に当てがいますと、大きな銀色の
鋏
(
はさみ
)
を取上げて、全身を巻立てている繃帯をブツブツと
截
(
き
)
り開く
片端
(
かたはし
)
から
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
山の横腹に掘りかけて、
凹字
(
おうじ
)
形が六七分できた頃に打ちすてられた
壕
(
ごう
)
の一番奥のところ。土と岩の入れまじった黒い壁と床。
胎内
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
広瀬川はそこで
凹字
(
おうじ
)
なりに曲流していた。御霊屋のある丘陵が突出ていて、川は南東から来てその丘陵をめぐり、西南へと流れるのであった。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
其処
(
そこ
)
はかなりの広間で、マホガニーの大
卓子
(
テーブル
)
を、
凹字
(
おうじ
)
形に配置した上には、素晴らしい
飾電灯
(
シャンデリア
)
を三つまで下げ、クリーム色の壁に、
胡桃
(
くるみ
)
色の鏡板の腰張りを廻して
女記者の役割
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
他の梯は
窖住
(
あなぐらず
)
まいの
鍛冶
(
かじ
)
が家に通じたる貸家などに向かいて、
凹字
(
おうじ
)
の形に引っこみて立てられたる、この三百年前の遺跡を望むごとに、心の
恍惚
(
こうこつ
)
となりてしばし佇みしこと
幾度
(
いくたび
)
なるを知らず。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
その解剖台上に投げ出された、黒い、
凹字
(
おうじ
)
型の木枕に近く、映画面の左手に当ってギラギラと眼も
眩
(
くら
)
むほど輝いておりますのは背の高い円筒形、ニッケル
鍍金
(
メッキ
)
の
湯沸器
(
シンメルブッシュ
)
で御座います。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
凹字
(
おうじ
)
形になって、鉄筋コンクリートの城塞風の設計で、正面——即ち、凹字形の底部——は、
本屋
(
おもや
)
で、表側全部と裏の二階は、
行方
(
ゆくえ
)
不明になった主人春山昇が使用し、凹字形の右翼は、陽子と父
古銭の謎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
凹
常用漢字
中学
部首:⼐
5画
字
常用漢字
小1
部首:⼦
6画
“凹字”で始まる語句
凹字形