“うすさび”の漢字の書き方と例文
語句割合
薄淋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何処(どこ)か近くの家で百萬遍(ひやくまんべん)の念仏(ねんぶつ)を称(とな)へ始める声が、ふと物哀(ものあは)れに耳についた。蘿月(らげつ)は唯(たつ)た一人で所在(しよざい)がない。退屈(たいくつ)でもある。薄淋(うすさび)しい心持(こゝろもち)もする。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
持病(ぢびやう)といふのは夫(そ)れかと切込(きりこ)まれて、まあ其樣(そん)な處(ところ)でござんせう、お醫者樣(ゐしやさま)でも草津(くさつ)の湯(ゆ)でもと薄淋(うすさび)しく笑(わら)つて居(ゐ)るに、御本尊(ごほんぞん)を拜(おが)みたいな俳優(やくしや)で行(い)つたら誰(た)れの處(ところ)だといへば
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
魂祭(たまゝつ)り過(す)ぎて幾日(いくじつ)、まだ盆提燈(ぼんぢようちん)のかげ薄淋(うすさび)しき頃(ころ)、新開(しんかい)の町(まち)を出(いで)し棺(くわん)二つあり、一つは駕(かご)にて一つはさし擔(かつ)ぎにて、駕(かご)は菊(きく)の井(ゐ)の隱居處(いんきよじよ)よりしのびやかに出(いで)ぬ、大路(おほぢ)に見(み)る人(ひと)のひそめくを聞(き)けば
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)