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いつきやう
一驚を
吃した
私の
机の
前でハタと
顏を
合はせたのは、
知合のその
男で……
眞青に
成つて
居る。
地震も、
小やみらしいので、
風上とは
言ひながら、
模樣は
何うかと、
中六の
廣通りの
市ヶ
谷近い
十字街へ
出て
見ると、
一度やゝ
安心をしただけに、
口も
利けず、
一驚を
喫した。
その雪
襟懐に入りて
冷に
耐ざるを大勢が笑ふ、
窗よりこれを
視るも雪中の
一興なり。
その雪
襟懐に入りて
冷に
耐ざるを大勢が笑ふ、
窗よりこれを
視るも雪中の
一興なり。