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龍王
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りゅうおう
鷲王と
龍王との
相闘うが如き
凄惨狠毒の光景を生ぜんことを想察して
預め之を
防遏せんとせるか、今皆確知する
能わざるなり。
と
龍王はいって、
藤太をくつろがせ、いろいろとごちそうをしているうちに
時刻がたって、だんだん
暗くなって
来ました。
よし、
冥途の
土産に知っておけ。この船の頭領は、
龍巻の
九郎右衛門。もと東海の
龍王といわれた
八幡船十八
艘のお頭領さまだ。サ、こう聞かしたからにゃ
命ぐるみもらったからかくごしろ
すると
何千とない
火の
玉は一
度にふっと
消えました。
大あらしが
吹いて、
雷が
鳴り
出しました。
龍王も
家来たちも、
頭を
抱えて
床の上につっ
伏してしまいました。
藤太が
龍王からもらった
品は、どれもこれも
不思議なものばかりでした。
米俵はいくらお
米を
出してもあとからあとからふえて、
空になることがありませんでした。