トップ
>
鰓
>
あぎと
ふりがな文庫
“
鰓
(
あぎと
)” の例文
看板の魚は、
青笹
(
あおざさ
)
の葉を
鰓
(
あぎと
)
にはさんだ
鯛
(
たい
)
であった。私達は、しばらく、その男達が面白い身ぶりでかまぼこをこさえている手つきに見とれていた。
風琴と魚の町
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
実をいふと、氏はその日川の
容子
(
ようす
)
を見に出掛けたので、
魚籠
(
びく
)
の用意だけはしてゐなかつた。で、
兵児
(
へこ
)
帯を縦に
割
(
さ
)
いて
魚
(
うを
)
の
鰓
(
あぎと
)
を
引
(
ひ
)
つ
括
(
くゝ
)
つて、その儘水に
游
(
およ
)
がせておいた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
たらたらと
漆
(
うるし
)
のような腹を
正的
(
まとも
)
に、
甲
(
こうら
)
に濡色の
薄紅
(
うすべに
)
をさしたのが、
仰向
(
あおむ
)
けに
鰓
(
あぎと
)
を
此方
(
こなた
)
へ、むっくりとして、そして頭の
尖
(
さき
)
に黄色く輪取った、その目が
凸
(
なかだか
)
にくるりと見えて
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
跣足
(
はだし
)
で
柳条
(
りうでう
)
に魚の
鰓
(
あぎと
)
を
穿
(
うが
)
つた奴をぶらさげて川から上つて来たらしい漁夫もあり、柳がところ/″\に
翠烟
(
すゐえん
)
を
罩
(
こ
)
めてゐる美しい道路を、士農工商
樵漁
(
せうぎよ
)
、あらゆる階級の人〻が右往左往してゐる。
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
六がけで話が
決
(
き
)
まって、小使がそこに
桶
(
おけ
)
と
摺
(
す
)
り
鉢
(
ばち
)
とを運んで来た。ピンとするほどはかりをまけた鮒はヒクヒクと
鰓
(
あぎと
)
を動かしている。
爺
(
おやじ
)
はやがて
銭
(
ぜに
)
を受け取って軽くなった
笭箵
(
びく
)
をかついで帰って行く。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
お前の
鰓
(
あぎと
)
に黒金の覆輪があり
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
跣足
(
はだし
)
で
柳条
(
りゅうじょう
)
に魚の
鰓
(
あぎと
)
を
穿
(
うが
)
った奴をぶらさげて川から
上
(
あが
)
って来たらしい漁夫もあり、柳がところどころに
翠烟
(
すいえん
)
を
罩
(
こ
)
めている美しい道路を、士農工商
樵漁
(
しょうぎょ
)
、あらゆる階級の人〻が
右徃左徃
(
うおうさおう
)
している。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
薄き
鰓
(
あぎと
)
にくだきては
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“鰓(えら)”の解説
えら(鰓、腮、顋)とは、
水中で生活する動物が、水中の溶存酸素を取りこみ、体内の二酸化炭素を排出して呼吸(ガス交換)を行うための器官。
人のあごの両横のはし。
この項では1について解説する。
(出典:Wikipedia)
鰓
漢検1級
部首:⿂
20画